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リスティング広告の費用相場|予算の決め方とCPC相場の考え方


リスティング広告の費用はCPC(クリック単価)×クリック数で決まり、一律の相場はありません。Google公式ヘルプに基づく予算設定の仕組み、最低出稿金額の有無、業種でCPCが変わる理由、代理店に依頼する場合の総額、費用を抑える着眼点までを整理します。

公開2026.07.14
最終更新2026.07.19
読了 8 分 / 約3,800字
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広告運用 基礎知識集「相場」を探す前に、予算の決め方の仕組みを知る

リスティング広告の費用相場
予算の決め方

リスティング広告を始めるとき、多くの担当者が最初に知りたいのは「結局いくらかかるのか」です。しかし、リスティング広告はクリックされた回数に応じて費用が発生する課金方式のため、業種・キーワード・競合状況によって単価が大きく変わり、一律の相場を示すことができません。リスティング広告そのものの仕組みは リスティング広告とは で扱いましたが、本記事は予算の決め方・最低出稿金額の有無・費用を抑える着眼点に絞って深掘りします。

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本記事の結論を先に
「いくらかかるか」ではなく「目標から逆算していくら使うか」で決める

リスティング広告の費用は、CPC(クリック単価)× クリック数で決まります。相場を探して当てはめるのではなく、目標コンバージョン数から必要な予算を逆算するほうが、実務では精度の高い予算設計になります。Google広告には最低出稿金額の定めがなく、少額からでも開始できる一方、意味のある成果を検証するにはある程度のクリック数・コンバージョン数が必要になります。

01.結論:費用は「CPC×クリック数」、一律の相場はない

「リスティング広告 費用」で検索する担当者の多くは、業種別の目安額を求めています。しかし実際の費用は、狙うキーワードの競合性・入札単価・クリック数によって大きく変わるため、他社の目安をそのまま自社に当てはめても精度は高くありません。本記事では、相場を探す代わりに自社の目標から予算を組み立てる方法を整理します。

02.予算の決め方(目標CV数から逆算する)

予算設計の起点は、目標コンバージョン数です。CPC・CVR(成約率)・客単価・粗利率が分かれば、目標CV数を獲得するのに必要な予算をその場で試算できます。

CPC・CVR・客単価・粗利率を入れると、CPA・損益分岐CPA・ROASと黒字/赤字判定をその場で計算します(ブラウザ内で計算、サーバー送信なし)。

損益分岐点を踏まえた目標CPA・目標ROASの設定方法は 自動入札の基礎 で、CPC・CPM・CVR・ROASといった指標の計算式は 広告の課金方式・指標の基礎 で整理しています。

03.最低出稿金額はあるか

Google公式ヘルプ によると、Google広告には契約上の最低出稿金額という定めはなく、1日の予算(1日の平均予算)を自由に設定して始められる仕組みになっています。クリック課金のため、広告が表示されただけでは費用は発生せず、実際にクリックされた分だけ費用がかかります。「最低〇万円から」という金額は媒体の公式な制約ではなく、意味のあるデータ(クリック数・コンバージョン数)を集めるために実務上必要になる目安だと理解しておくと、少額から試すか本格投資するかを自社の判断で決めやすくなります。

04.月の費用の上限の計算方法

Google公式ヘルプ は、1か月の費用の上限を次の計算式で説明しています。

項目計算式
1日の費用の上限1日の平均予算 × 2
1か月の費用の上限1日の平均予算 × 30.4(1か月の平均日数)

1日の予算を超えて配信される日があっても、月単位では平均予算×30.4を超えて請求されないよう調整される仕組みです。月間で使いたい予算がすでに決まっている場合は、月間予算 ÷ 30.4で1日の平均予算を逆算して設定します。

05.CPC相場が一律に語れない理由

CPC(クリック単価)は、同じ業種であっても、キーワードの競合性・入札戦略・広告と遷移先ページの品質スコアによって変動します。品質スコアの仕組みは リスティング広告とは で扱っていますが、自社が狙うキーワードの実際の相場観は、一般論ではなく公式ツールで確認するのが確実です。 Google公式ヘルプ によると、キーワードプランナーでは、狙うキーワードの月間検索ボリュームや費用の見積もりを事前に確認できます。

06.代理店に依頼する場合の総額

代理店・運用代行サービスに依頼する場合、実際に支払う総額は広告費+運用手数料です。運用手数料の料金体系(運用手数料率型・固定額型・成果報酬型)と、インハウス化(内製)とのコスト比較は 広告代理店の手数料体系とインハウス化の判断軸 で整理しています。見積もりを比較する際は、広告費だけでなく運用手数料・初期費用を含めた総額で判断してください。

月間広告費によって、依頼先の候補や必要な運用体制も変わります。次の図は市場の公式区分ではなく、媒体費から案件規模を考えるための目安です。

特大
大規模
拡大期
成長期
検証期
  1. 特大
    月5,000万円以上(年6億円以上)。全国向けのブランド施策や、テレビを含む統合運用まで候補に入る規模です。
  2. 大規模
    月1,000万〜5,000万円未満。複数媒体と専門職を組み合わせた専任チームを検討する層です。
  3. 拡大期
    月300万〜1,000万円未満。専任担当と媒体横断の分析・制作体制を検討する層です。
  4. 成長期
    月50万〜300万円未満。運用代行、専門代理店、内製支援を比較しやすい層です。
  5. 検証期
    月50万円未満。媒体と施策を絞り、学習量を確保できるかを先に確認します。
図:月間の媒体費から見た案件規模の目安。月1,000万円は年1.2億円に相当し、専任体制を検討できる規模ですが、テレビを含む全国向け統合案件とは分けています。金額の境界は代理店各社の公式区分ではありません。

07.費用を抑える着眼点

リスティング広告の費用を抑えるには、入札額そのものを下げるだけでなく、次の着眼点が有効です。

着眼点内容
品質スコアの改善広告文・遷移先ページの関連性を高めると、同じ掲載順位でもCPCが下がりやすくなる
除外キーワードの設定成果につながらない検索語句への配信を止め、無駄なクリック費用を減らす
ターゲティングの絞り込み属性・地域・時間帯を絞り、成果につながりやすい層にクリックを集中させる
自動入札への切り替え十分なコンバージョン実績が貯まった段階で、目標CPA・目標ROASに切り替える

ターゲティングの絞り込み方は ターゲティング広告とは で、自動入札への切り替えの進め方・失敗パターンは 自動入札の基礎 で扱っています。

08.始め方の手順

手順内容
1. 目標CV数を決める月間で獲得したいコンバージョン数を先に決める
2. 予算を逆算するCPC・CVR・客単価・粗利率から必要な予算を試算する
3. キーワードの見積もりを確認するキーワードプランナー等でCPC・検索ボリュームの目安を確認する
4. 1日の平均予算を設定する月間予算 ÷ 30.4 を目安に1日の平均予算を設定する
5. 計測を確認するコンバージョンタグが正しく発火しているかを配信開始前に確認する

09.よくある質問(FAQ)

リスティング広告は1日いくらから始められますか?

Google公式ヘルプによると、Google広告には契約上の最低出稿金額の定めはなく、1日の平均予算を自由に設定して始められます。クリック課金のため、広告が表示されただけでは費用は発生せず、実際にクリックされた分だけ費用がかかります。ただし、少額の予算ではクリック数・コンバージョン数が少なく、成果を検証するためのデータが貯まりにくい点には注意が必要です。

月の広告費の上限はどう計算されますか?

Google公式ヘルプによると、1日の費用の上限は1日の平均予算の2倍、1か月の費用の上限は1日の平均予算に1か月の平均日数(30.4)を掛けた金額です。1日の予算を超えて配信される日があっても、月単位では平均予算×30.4を超えないよう調整されます。月間で使いたい予算がすでに決まっている場合は、月間予算÷30.4で1日の平均予算を逆算して設定してください。

業種ごとのCPC(クリック単価)の相場を知りたいのですが、目安はありますか?

CPC(クリック単価)は、同じ業種であっても、狙うキーワードの競合性・入札戦略・広告と遷移先ページの品質スコアによって大きく変動するため、業種横断で使える一律の目安を示すことはできません。自社が狙うキーワードの実際の相場観は、Google公式のキーワードプランナーで、月間検索ボリュームや費用の見積もりを事前に確認するのが確実です。

予算はどうやって決めればよいですか?

業種別の相場を探して当てはめるのではなく、自社の目標コンバージョン数から逆算するのが実務的です。CPC・CVR(成約率)・客単価・粗利率が分かれば、目標CV数を獲得するのに必要な予算、および損益分岐点を踏まえた目標CPA・目標ROASの水準を試算できます。本記事で紹介したCPA/ROAS電卓のようなツールを使うと、その場で試算できます。

代理店に依頼する場合、広告費以外にどんな費用がかかりますか?

代理店・運用代行サービスに依頼する場合、広告媒体に支払う広告費に加えて、代理店の運用手数料がかかります。運用手数料の料金体系(運用手数料率型・固定額型・成果報酬型)や、初期費用・最低契約期間の有無は代理店によって異なるため、見積もり時に広告費と運用手数料を合わせた総額で比較することが実務的です。

10.まとめ

リスティング広告の費用はCPC×クリック数で決まり、業種横断の一律の相場はありません。

  • 最低出稿金額の定めはありません。Google広告は1日の予算を自由に設定でき、クリックされた分だけ費用が発生します。
  • 月の費用の上限は「1日の平均予算×30.4」で計算されます。月間予算から1日の平均予算を逆算できます。
  • CPCの相場は一般論ではなく、キーワードプランナー等の公式ツールで確認します。業種・キーワードごとに大きく変わります。

まずは目標コンバージョン数を決め、CPA/ROAS電卓で必要な予算を試算するところから始めてください。

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澤田 翔太(Shota Sawada)
この記事を書いた人

澤田 翔太

株式会社クリプタル 代表取締役

1988年生まれ、慶應義塾大学卒。創業メンバーとして関わった株式会社セールスサポートを株式会社ネオマーケティング(東証STD 4196)に売却。株式会社クリプタルでも複数の事業立ち上げと売却を経験し、2022年9月には婚活・恋愛メディア「シッテク」「婚活会議」を株式会社ベビーカレンダー(東証GRT 7363)へ売却。現在はAI業務支援事業、TANTOU事業、グロースハック支援事業、メディア事業、SEOコンサルティング事業を手がける。