コーポレートサイト
改善の定番施策
コーポレートサイトには、指名検索・名刺・紹介などで「会社を確かめに来た」訪問者が多く来ます。問い合わせ・採用応募・資料請求など、複数の目的が混在するのが特徴です。1つの行動に集中させる広告LPの定番施策をそのまま当てはめても合わないのは、ここに理由があります。
この記事では、コーポレートサイト改善の定番施策を6カテゴリ・34項目にまとめ、各項目に「なぜ効くのか」を添えました。デザインの全面リニューアルではなく、来てくれた訪問者を目的の入口へ迷わず運び、信頼を示して問い合わせにつなげる目的別の導線・信頼の担保・問い合わせ導線に絞っています。サイトの種類ごとの改善の重点は、サイト種類別のコンバージョン改善で扱います。
コーポレートサイトの改善は、1つの行動に絞る広告LPとは考え方が違います。問い合わせ・採用・資料請求など複数の目的が併存するため、まず「誰に何をしてほしいか」を目的別に整理し、各ページから目的の入口へ迷わず進める導線を作ります。あわせて実績・事例・会社情報で信頼を示し、問い合わせフォームの負担を減らします。最後は、どのページから問い合わせが来ているかを計測して直します。効き方は会社や訪問者で変わるため、1つずつ確かめながら試すのが前提です。
LP改善の定番施策38|ファーストビュー・CTA・フォームの見直しチェックリスト
ファーストビュー・訴求・CTA・フォーム・社会的証明など、ページ種類を問わず効く共通の定番。本記事はこれを土台に、コーポレートサイト固有の違いを扱います。
01.コーポレートサイト改善の定番施策34一覧(カテゴリ別)
まず全体像です。34の定番施策を6カテゴリに分け、通し番号(No.1〜34)を振りました。カテゴリ名から各章へ移動できます。
| カテゴリ | 通し番号 | 主な狙い |
|---|---|---|
| ① 目的別の導線整理 | No.1〜5 | 誰に何をしてほしいかを整理する |
| ② ナビ・サイト構造 | No.6〜11 | 目的のページへ迷わず辿り着ける |
| ③ 信頼の担保(実績・事例) | No.12〜18 | 会社を信頼してもらう材料を示す |
| ④ 問い合わせ導線・フォーム | No.19〜24 | 問い合わせまでの手間と不安を減らす |
| ⑤ サービス・事例ページ | No.25〜30 | 検討中の訪問者を問い合わせへ運ぶ |
| ⑥ 計測・改善 | No.31〜34 | 成果の出ているページ・経路を見つける |
共通するのは「複数の目的を整理して、訪問者を迷わせない」という方向です。各施策の前に、まずどこでつまずいているかと、どう優先順位をつけるかを押さえます。
02.コーポレートサイトでコンバージョンが伸び悩む理由
コーポレートサイトには、ほかのページ種類とは違う構造的な課題があります。問い合わせ・採用・資料請求など複数の目的が1つのサイトに混在するため、訪問者が自分の用件の入口を見つけにくく、トップに来ても目的のページへ辿り着けないことが起きがちです。さらに、会社を確かめに来た訪問者に実績・事例で信頼を示せないと、検討中でも問い合わせまで運べません。結果として、訪問はあっても問い合わせに結びつかない状態に陥りがちです。
多くのコーポレートサイトは、次の3つでつまずきます。いずれも見た目の古さというより、複数の目的を整理できておらず、信頼の担保と問い合わせ導線が弱いことが原因です。
- 目的が混在して導線が迷子になる:問い合わせ・採用・資料請求が並び、自分の用件の入口が見つけにくい
- 信頼材料が足りず後押しできない:実績・事例が薄く、検討中の訪問者が問い合わせに踏み切れない
- 問い合わせ手前で離脱する:フォームが重い・導線が分かりにくく、最後で取りこぼす
どこでつまずいているかは、流入を成果まで分解すると見えてきます。導線の迷子はサービス・事例ページへの誘導段階で、信頼不足は問い合わせページへの到達段階で、フォーム離脱は送信の段階で起きています。
- トップ・各ページに訪問10,000
- サービス・事例ページを閲覧2,000
- 問い合わせページに到達600
- フォーム送信(問い合わせ完了)210
どこで落ちているかは、アクセス解析で経路をたどると当たりがつきます。考え方は ファネル分析 が役立ちます。広告LPのように出口を減らすのではなく、目的別の入口を整理し、サービス・事例から問い合わせへ運ぶ流れを作るのがコーポレートサイトの考え方です。
03.分析と優先度のつけ方
34の施策を一度に入れ替えると、何が効いたのか分からなくなります。先に分析で弱点を見つけ、優先度をつけて、効きそうなものから1つずつ試すのが基本です。各カテゴリの施策に入る前に、その見立て方を押さえます。
弱点は、段階・経路・セグメントの3つの見方で探します。02章のファネルで離脱の大きい「段階」を見つけ、アクセス解析でどのページから問い合わせへ進み、どこで離れているかの「経路」をたどり、「セグメント」で分解すると、取りこぼしの正体が絞り込めます。セグメントは、流入元(指名検索・一般検索・広告・紹介)・デバイス・訪問者の種類(見込み客・求職者・取引先)など、さまざまな角度で分けられます。切り口を変えると、別の弱点が見えてきます(セグメントでの分解は クラスタリング が役立ちます)。
目的別に流入・経路・問い合わせを分解する
どの目的・どのページで落ちているか
定番から優先順位をつけて1つずつ試す
効果を確かめ、次の弱点へ進む
広告LPと型は同じ。違うのは目的の多さと訪問者の温度感
弱点が見えたら、次の3つの観点で優先度をつけます。
| 優先度の観点 | 高いほど優先 | 見方 |
|---|---|---|
| 影響度 | 直したときの効果が大きい | 離脱の大きい段階・流入の多いページから手をつける |
| 着手しやすさ | 労力・コスト・リスクが小さい | 文言やCTAの位置など、デザイン改修なしで直せるものから |
| 確からしさ | 効くと見込める根拠がある | 定番施策や自社データで弱点が裏づくものを選ぶ |
コーポレートサイトでも、影響度を 「流入量 × CVへの近さ」 で見立てると、どのページから着手するか判断しやすくなります。ここでのCVを問い合わせとすると、流入が多く、問い合わせに近い意図で見られるページほど、直したときの効果が大きくなります。ページを2軸に置くと、右上(流入が多く、CVに近い)が最優先、左上(流入は少ないがCVに近い)は流入を伸ばす、右下(流入は多いがCVに遠い)は導線でCVへ橋渡しする、と打ち手が分かれます。
○の大きさ=改善の余地(取りこぼしの大きさ)
流入量とCVへの近さに加えて、検索での競合の強さも、優先順位を決める判断軸になります。問い合わせに近い意図のキーワードでも、競合が強いと自然検索で上位を取りにくく、流入そのものが読めません。競合が強い領域では、勝てるニッチな切り口にずらすか、コーポレートサイトの1ページで戦わずに、問い合わせへ集中させた専用LPを別に用意して広告などで流す、という打ち手があります。
右上(流入が多く、CVに近い)から、着手の軽いものを優先すると、少ない労力で数字が動きやすくなります。優先順位がついたら、各カテゴリの定番施策を当てていきます。
04.目的別の導線整理の定番施策
コーポレートサイト改善の出発点は、目的の整理です。問い合わせ・採用・資料請求・取引先向けの情報などが混在しているため、まず「誰に何をしてほしいか」を洗い出し、各訪問者が自分の入口を見つけられるようにします。
| No. | 定番施策 | ねらい・ポイント |
|---|---|---|
| 1 | 「誰に何をしてほしいか」を目的別に洗い出す | 問い合わせ・採用・資料請求・IRなど、目的を一覧にする |
| 2 | トップページに各目的への入口を分かりやすく並べる | 訪問者が自分の用事の入口を、迷わず見つけられるようにする |
| 3 | 主要な目的を目立つ位置に置く | 問い合わせ・採用など、優先度の高い行動を上部に置く |
| 4 | 訪問者の種類ごとに入口を分ける | 見込み客・求職者・取引先・投資家で求める情報は違う |
| 5 | 1ページに目的を詰め込みすぎない | あれもこれもと並べると、結局どれも選ばれなくなる |
05.ナビ・サイト構造の定番施策
目的を整理したら、それぞれのページへ迷わず辿り着ける構造にします。グローバルナビやフッターは、訪問者がサイト内を移動するときの地図です。主要なページへ少ないクリックで届くように整えます。
| No. | 定番施策 | ねらい・ポイント |
|---|---|---|
| 6 | グローバルナビの項目を整理する | 項目が多すぎると、どこを見ればよいか分からなくなる |
| 7 | 主要ページを浅い階層に置き、少ないクリックで届くようにする | 会社概要・サービス・実績・採用・問い合わせへの経路を整理する |
| 8 | ヘッダー・フッターに問い合わせ・電話番号を常設する | どのページからでも、すぐ連絡できるようにする |
| 9 | パンくずで現在地を示す | 訪問者が今どこにいて、どこに戻れるかが分かる |
| 10 | サイト内検索・サイトマップを用意する | 目的のページを直接探したい訪問者の助けになる |
| 11 | スマホでナビ・電話発信が使いやすいか実機で確認する | パソコンの画面だけでは、タップのしづらさに気づけない |
サイト構造の整え方そのものは、サイト構造で詳しく扱います。
06.信頼の担保(実績・事例)の定番施策
会社を確かめに来た訪問者にとって、判断材料は「信頼できる会社かどうか」です。実績・事例・会社情報・代表メッセージは、問い合わせや応募の不安を取り除く材料になります。書き手の自賛より、第三者の事実や具体的な情報が効果的です。
| No. | 定番施策 | ねらい・ポイント |
|---|---|---|
| 12 | 導入実績・取引先を数字やロゴで示す | 「選ばれている」事実を裏づける(ロゴ・社名は相手先の許諾を得る) |
| 13 | 事例・お客様の声を載せる | 業種・規模・課題が近い事例が、検討中の訪問者を後押しする |
| 14 | 会社情報(沿革・所在地・代表者)を明確にする | 基本情報が曖昧だと、取引相手として不安に思われる |
| 15 | 代表メッセージ・ビジョンで会社の姿勢を伝える | 何を大切にする会社かが伝わると、共感が生まれる |
| 16 | 組織体制・スタッフを見せて顔の見える会社にする | 誰が関わるかが分かると、安心して任せられる |
| 17 | 認証・受賞・メディア掲載を示す | 第三者の評価が、信頼の裏づけになる |
| 18 | プライバシーポリシー・情報セキュリティ方針を明示する | 取引先が気にする安心材料を、先に示す |
実績の数字・お客様の声・体験談は、見せ方によっては優良誤認やステルスマーケティングの規制に触れます。誇張した実績、根拠のない「No.1」表示、依頼した感想を自然な口コミに見せる演出などは避け、出典・前提・関係性を明示します。表現面の確認ポイントは、コンテンツ制作の法務リスクで扱います。
07.問い合わせ導線・フォームの定番施策
信頼を得ても、問い合わせまでの道のりが分かりにくかったり、フォームの入力が大変だったりすると、最後で離脱します。各ページから問い合わせへ迷わず進める導線を置き、フォームの項目と不安を減らします。
| No. | 定番施策 | ねらい・ポイント |
|---|---|---|
| 19 | 各ページから問い合わせへ進める導線を置く | 読み終えた位置に、行動の入口を用意する |
| 20 | 問い合わせの種類を選べるようにする | 相談・資料・見積もり・採用など、用件に合った入口を示す |
| 21 | フォームの項目を必要最小限に絞る | 項目の多さは、完了率に大きく効く |
| 22 | 電話・メール・チャットなど問い合わせ以外の手段も示す | フォームを使いたくない訪問者の選択肢を用意する |
| 23 | フォーム前に安心材料を添える | 個人情報の扱いや返信の目安を示し、送信の不安を下げる |
| 24 | CTAの文言を具体的にする | 「送信」より「無料で相談する」のほうが行動につながる |
フォームの完了率を上げる見直し(EFO)は、LP改善の定番施策38のフォームの章が、そのまま問い合わせフォームにも使えます。
08.サービス・事例ページの定番施策
問い合わせの直前に訪問者が見るのが、サービスページと事例ページです。ここで「自分の課題を解決してくれそうだ」と伝われば、問い合わせへ進みます。機能の説明に終始せず、誰の何を解決するかと、その裏づけを示します。とくに料金と導入の流れは、分からないと検討の土俵から外れやすい定番ポイントです。
| No. | 定番施策 | ねらい・ポイント |
|---|---|---|
| 25 | 「誰の何を解決するか」を先に示す | 機能の羅列より、訪問者が得られる結果を先に伝える |
| 26 | サービスごとに事例・実績を結びつける | 「このサービスで、この成果が出た」と具体的に見せる |
| 27 | 料金の体系と目安を示し、「要問い合わせ」一辺倒を避ける | 価格がまったく分からないと、検討の土俵から外れやすい |
| 28 | 導入の流れと期間の目安をステップで示す | 「申し込んだら何が起きるか」の不安を先に解消する |
| 29 | サービスページの末尾に問い合わせ・資料DLを置く | 読み終えた位置に、次の行動の入口を用意する |
| 30 | 事例ページから関連サービス・問い合わせへ誘導する | 「自分に近い事例」を見た訪問者の受け皿を用意する |
料金は、初期費用・月額や定額・従量といった体系と、含まれる範囲を示します。完全な価格表が難しい場合も、目安レンジ・モデルケースの費用・見積もりの流れを置くと、「要問い合わせ」だけで離脱されるのを防げます。ただし価格の出し方は検討離脱にも転換にも効くため、自社の商材に合う見せ方を計測で確かめます。導入の流れは、各段階の期間の目安と、自社側・顧客側の作業範囲、導入後のサポート体制まで示すと安心材料になります。
フォームや電話で受け付け、用件を確認する
課題を聞き取り、見積もりとプランを提示する
条件をすり合わせて契約を締結する
初期構築・設定・使い方の説明を行う
運用しながら継続的にサポートする
各段階の期間の目安と、自社・顧客の作業範囲を添えると親切
09.計測・改善の定番施策
コーポレートサイトは複数の目的が併存するため、全体のコンバージョン率を眺めても改善に進めません。どのページ・どの経路から問い合わせが来ているかを分けて見ると、強化すべきページと直すべきページが見えてきます。
| No. | 定番施策 | ねらい・ポイント |
|---|---|---|
| 31 | どのページから問い合わせが来ているか計測する | 成果につながっている経路を把握する |
| 32 | 指名検索・流入元を把握し、訪問者の意図を読む | 会社名で来たのか、課題で来たのかで打ち手が変わる |
| 33 | 離脱の多いページ・経路を見つけて直す | 問い合わせ手前で落ちている箇所から手をつける |
| 34 | 問い合わせの質(商談化率)まで見る | 件数だけでなく、商談につながる問い合わせを増やす |
全体のコンバージョン率を分解して弱点を見つける考え方は、コンバージョン率(CVR)の基礎で扱います。
10.チェックリストで抜けを確認する
各カテゴリの定番施策に抜けがないか、最後にチェックリストで確認します。03章の見立てに沿って、流入が多くCVに近いページから、着手の軽いものに1つずつ手をつけてください。
- ✓ 「誰に何をしてほしいか」を目的別に整理している
- ✓ トップページから各目的の入口へ、迷わず進める
- ✓ 主要ページが浅い階層にあり、少ないクリックで届く
- ✓ 業種・規模・課題が近い事例を載せている
- ✓ 会社情報・代表メッセージで会社の姿勢を伝えている
- ✓ 実績・お客様の声を、誇張せず出典・前提とともに示している
- ✓ 各ページから問い合わせへの導線がある
- ✓ 問い合わせフォームの項目を必要最小限に絞っている
- ✓ サービスページで「誰の何を解決するか」を先に示している
- ✓ どのページ・経路から問い合わせが来ているか計測している
11.次に読むとよい記事
12.よくある質問(FAQ)
コーポレートサイトはどこから直すとよいですか?
まず「誰に何をしてほしいか」を目的別に整理します。問い合わせ・採用応募・資料請求などが混在しているため、各ページから目的の入口へ迷わず進める導線を作るのが先です。あわせて、実績や事例で信頼を示すと、問い合わせまでの後押しになります。
広告LPと同じ改善のやり方ではだめですか?
そのままでは合いません。広告LPは1つの行動に集中させ、離脱の出口を減らすのが基本です。一方コーポレートサイトは、複数の目的が併存するため、出口を減らすのではなく、目的別の入口を整理して迷わせないことが中心になります。
問い合わせフォームの項目はどこまで減らせばよいですか?
営業やフォローに本当に必要な項目だけに絞るのが基本です。最初の問い合わせは会社名・氏名・連絡先など最小限にして、詳しい情報は商談や次のステップで聞くと、完了率を保ちやすくなります。問い合わせの種類を選べるようにすると、訪問者も迷いません。
実績や事例は、どのくらい載せると効果がありますか?
件数より、訪問者が「自分に近い」と感じられるかが大切です。業種・規模・課題が近い事例が1つでもあると、検討中の訪問者の後押しになります。導入企業のロゴや数字とあわせて、課題から成果までの流れが分かる事例を置くと信頼につながります。誇張や根拠のない表示は避けます。
13.AI活用で、流入から改善まで一貫させる
コーポレートサイトの改善も、十分な流入があって初めて効果を確かめられます。弊社では、AIをフル活用したSEO自動化パイプラインで、検索意図リサーチから記事制作・CMS入稿までの工程を自動化し、低コストで流入の土台を作りながら、目的別の導線と問い合わせ導線の改善を継続できる体制を提供しています。
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