AI × 業務活用AI音声生成ツールの選び方|目的別に比較

AI音声生成・TTS比較|ElevenLabs・Murf・Descript・OpenAI・国内ツール


AI音声生成ツールは、多言語のボイスクローンに強いElevenLabsから、ナレーション動画をまとめて作れるMurf、文字起こしをもとに動画・ポッドキャスト編集ごと済ませられるDescript、無料で試せる国内の読み上げツールまで幅広くあります。どれが向くかは「何をしたいか」で変わるため、本記事は目的別に整理し、料金・商用利用条件・有名人の声を使うときの法的リスクまで一次情報をもとにまとめます。

公開2026.07.22
最終更新2026.07.26
読了 22 分 / 約9,450
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AI × 業務活用AI音声生成ツールの選び方|目的別に比較

AI音声生成ツール
比較・おすすめ

PR:本記事はElevenLabsのアフィリエイトプログラムに参加しており、記事内の紹介リンク(try.elevenlabs.io)から申し込みがあった場合、Cryptulに紹介料が発生することがあります。他のツールの掲載順・評価に金銭的な関係はなく、編集部が公式情報をもとに独自に調査・評価しています。

01.結論:目的別のおすすめ早見表

AI音声生成ツールは1つに決め打ちする必要はありません。まずは目的ごとの早見表で全体像を掴んでください。

やりたいこと向いているツール
多言語のボイスクローン・高品質な音声生成ElevenLabs。70以上の言語・5,000以上の音声、精度の高いクローンとダビングが強み
ナレーション動画・eラーニング教材を量産したいMurf。PowerPoint・Canva連携でスライド系の量産に強い
動画・ポッドキャスト編集も一緒に済ませたい(英語等の対応言語)Descript。文字起こしベースの編集とAI音声を1つのツールで完結。文字起こしは日本語非対応
無料でカジュアルに試したい・商用OKの範囲で使いたい音読さんVOICEVOXなどの国内ツール
ゆっくり実況・解説動画を作りたいAquesTalk。「ゆっくりボイス」の元になった老舗の音声合成エンジン
キャラクターボイス・自分の声のコエフォント化CoeFont。日本発で個人の声の登録機能を提供
買い切りでプロ品質のナレーター音声が欲しいA.I.VOICE。月額不要、キャラクターごとの永年ライセンス
自分のアプリ・システムにAPIで組み込みたいOpenAIGeminiのTTS API。コードで呼び出す前提の開発者向け

ここから、それぞれのツールで何ができるか、料金や商用利用の条件まで詳しく見ていきます。まずは音声生成AIでできることの全体像を整理します。

02.前提:音声生成AIでできること

「音声生成AI」とひとくくりにされますが、実際にできることは大きく4種類に分かれます。どのツールを比べるにも、まずこの4分類を押さえておくと選びやすくなります。

機能ElevenLabsMurfDescript国内の無料ツール
テキスト読み上げ(TTS)
ボイスクローン(声の複製)
多言語吹き替え(ダビング)×
動画・ポッドキャスト編集××
◎=主要な機能として使える/○=限定的・作り込みが必要/△=弱い・想定用途外/×=基本的に不可。Descriptは文字起こし自体が日本語非対応(英語等のラテン文字系言語が中心)で、ボイスクローン(Overdub)も英語中心です(05章)。

この4つの軸を頭に入れたうえで、それぞれのツールを個別に見ていきます。

03.多言語のボイスクローン・高品質な音声生成ならElevenLabs

ElevenLabsは、70以上の言語・5,000以上の音声に対応する音声生成AIです。単に声の数が多いだけでなく、言語・年齢・性別・用途で声をしぼり込める検索機能付きのライブラリと、文章で指定して新しい声を作る「Voice Design」を備えており、「近いイメージの既製の声を探す」か「欲しい声をゼロから作る」かを選べる点が、あらかじめ用意された声から選ぶだけの他サービスとの違いです。テキスト読み上げに加えて、精度の高いボイスクローニングと、話者の声質・感情を保ったまま翻訳するダビング(多言語吹き替え)機能を持ち、この2点で他のサービスより一歩踏み込んだ選択肢になっています。

無料プランは月10,000クレジットまでで、クレジットカード登録なしでテキスト読み上げやボイスクローニングの基本機能を試せます。ただし商用利用にはStarter(月6ドル)以上への加入が必要です。日本語の自然さは2025年半ばのモデル「Eleven v3」で大きく向上しており、感情表現を指示する「オーディオタグ」も日本語の文章で使えます。機能・料金・使い方の詳細はElevenLabsの解説記事で個別にまとめています。

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無料で試す

無料プランはクレジットカードの登録なしで始められます。ElevenLabs公式サイトで無料プランを試すのがおすすめです。詳しい料金は公式の料金ページで確認してください。

04.ナレーション動画・eラーニング教材ならMurf

Murfは、テキストからナレーション音声を作ることに特化したサービスです。公式の料金ページ(2026年7月時点)によると200以上の音声・35以上の言語に対応し、日本語も含まれます。

  • PowerPoint・Canva・Google Slidesとの連携:スライド教材にそのままナレーションを載せられる
  • AI Voice Changer:自分の声を録音し、選んだAI音声のトーンに変換する機能(上位プラン)
  • チーム向けのワークスペース・複数エディター管理(Businessプラン以上)

無料プランは10分間の音声生成までで、ダウンロードや商用利用はできません。有料のCreatorプラン(月29ドル、年払いなら実質月19ドルから)以上で商用ライセンスと本格的な音声生成時間が使えるようになります。ElevenLabsほど多言語のボイスクローンに寄せた作り込みはありませんが、スライド教材や研修動画のナレーションを量産する用途では、既存のオフィスツールとの連携が強みになります。

05.動画・ポッドキャスト編集ごと済ませるならDescript

Descriptは、動画・音声の文字起こしをもとに、テキストを編集する感覚でそのまま動画編集までこなせるツールです。AI音声はこのツールの中の一機能(Overdub)という位置づけで、文字起こしの誤りを直したり、言い直したセリフを音声ごと差し替えたりする用途で使われます。

公式の料金ページ(2026年7月時点)によると、無料プランは月60分までの素材と文字起こしが使え、有料のHobbyist(月24ドル、年払いなら実質月16ドルから)以上でウォーターマークなしの書き出しやカスタムのボイスクローンが使えるようになります。

注意したいのは対応言語です。公式ヘルプセンターによると、文字起こしの対応言語は英語・フランス語・ドイツ語などラテン文字系の言語が中心で、2026年7月時点で日本語の文字起こしには対応していません。つまり「日本語で収録した動画・音声を、テキスト編集の感覚でそのまま編集する」というDescriptの中核的な使い方は、日本語ソースの素材には使えません。一方、対応言語の動画を日本語へ翻訳・吹き替えするダビング機能は日本語を含む30以上の言語に対応しています。日本語音声そのものを編集・生成したいならElevenLabsやMurfの方が向いていますが、英語などの動画を日本語に吹き替えたい、あるいは英語圏の動画・ポッドキャスト編集を効率化したいならDescriptが有力な選択肢になります。

06.無料でカジュアルに試すなら国内の読み上げツール

海外サービスは無料プランに文字数・商用利用の制限がかかることが多い一方、国内には無料のまま気軽に試せるツールがあります。用途に応じて5つを紹介します。

原稿の違いをなくして比べられるように、VOICEVOXとAquesTalk、続くAPIの章で扱うOpenAI TTSとGemini TTSには、同じ日本語原稿を読ませています。

音読さん|無料プランのまま商用利用できる読み上げツール

音読さんは、テキストや画像を読み上げ音声に変換するツールです。無料登録で毎月5,000文字まで使え、公式サイトによると無料プランのままでも収益化しているYouTubeチャンネルなどで利用できます。ただし無料プランでの商用利用にはクレジット表記が条件になります。50以上の言語に対応しており、まず試してみるツールとして手軽です。

CoeFont|日本発、自分の声を登録できる音声合成

CoeFontは日本発の音声合成サービスで、無料プランでも複数のAI音声とボイスチェンジャー機能を試せます。無料プランは個人・非営利利用が前提で、有料のStandardプラン以上でクレジット表記なしの商用利用ができるようになります。自分の声を登録して「コエフォント化」する機能も特徴です。

VOICEVOX|完全無料のオープンソース音声合成

同じ原稿を聴き比べる(VOICEVOXで生成)
VOICEVOX:ずんだもん

VOICEVOXは、無料で使えるオープンソースの音声合成ソフトです。ソフト自体の利用に料金はかからず、商用・非商用を問わず利用できますが、「ずんだもん」のような収録済みキャラクターごとに個別の利用規約(クレジット表記の要否など)が設定されている点に注意してください。ElevenLabsが検索できる5,000以上の声から選ぶ・作る「幅」で勝負するのに対し、VOICEVOXは40以上のキャラクターそれぞれに固有の名前・性格・立ち絵を与える「深さ」で勝負するツールで、キャラクター性のある声で動画・配信を作りたい個人クリエイターに広く使われています。使い方・商用利用のルール・APIでの自動化まで詳しく知りたい場合は、VOICEVOXの解説記事で個別にまとめています。

A.I.VOICE|買い切りのナレーター品質ソフト

A.I.VOICEは、月額課金ではなくキャラクターごとの買い切りライセンスで販売されている音声合成ソフトです。ナレーター用途を意識した聞き取りやすい音声が特徴で、一度購入すれば継続課金なしで使い続けられます。クラウドのサブスクリプションに抵抗がある場合や、特定のナレーター音声を長期で使う予定がある場合に向いています。

AquesTalk|「ゆっくり実況・解説」でおなじみの音声合成エンジン

同じ原稿を聴き比べる(AquesTalkPlayerで生成)
プリセット:れいむ

AquesTalkは、「ゆっくり実況・解説」動画の合成音声(通称ゆっくりボイス)の元になっている、組み込み向けの規則音声合成エンジンです。2008年頃にニコニコ動画のMUGEN実況で使われ始めたのが「ゆっくり」の起源で、他の国内ツールより歴史が長いのが特徴です。個人・非営利利用は無料ですが、広告付き動画への使用や法人利用には年間6,380円(税込)の商用コンテンツ向けライセンスが必要です。長らく無料の使いやすいラッパーソフト「SofTalk」がゆっくりボイスの入口として定番でしたが、2022年にライセンス契約が折り合わずAquesTalk対応を終了しているため、現在は公式の「AquesTalkPlayer」などで直接扱うのが基本になります。詳しい使い方・ライセンスの境界線・収益化の条件は、AquesTalkの解説記事で個別にまとめています。

07.自分のアプリに組み込むならOpenAI・GeminiのAPI

ここまでのツールが「Web画面から音声を作る」サービスなのに対し、OpenAIとGoogleのGeminiは自社のアプリやシステムにコードで組み込むこと前提のAPIとして音声生成モデルを提供しています。ナレーション動画を1本作るような使い方には向きませんが、既に自社サービスでOpenAI・Geminiを使っているなら、同じ契約の中で音声生成まで完結できる利点があります。

OpenAI TTS|品質重視の音声をSpeech APIで生成

同じ原稿を聴き比べる(OpenAI TTSのAI音声で生成)
tts-1-hd・Nova・速度1.0
同じ原稿を聴き比べる(OpenAI TTSのAI音声で生成)
tts-1-hd・Onyx・速度0.9
同じ原稿を聴き比べる(OpenAI TTSのAI音声で生成)
tts-1・Shimmer・速度1.1

OpenAIのTTSモデルには、速度重視のtts-1と品質重視のtts-1-hdがあります。同じ原稿にモデル・音声・速度が異なる3設定を適用しました。どちらも話し方を文章で指示できないため、音声の種類と再生速度を指定して使います。カスタム音声は一部の対象顧客に限られ、本人の同意録音と音声サンプルが必要です。

今回はgpt-4o-mini-ttsでも音声生成に成功しましたが、生成後にOpenAIのgpt-4o-mini-ttsモデルページを確認すると、2026年7月26日時点で非推奨(Deprecated)と表示されていました。一方、Speech APIのリファレンスには利用可能なモデルとして記載が残っています。APIで呼び出せる状態でも新規採用は避け、本記事の比較音声には非推奨表示のないtts-1とtts-1-hdを採用しました。

Gemini TTS|2話者の対話を1回で生成できる

同じ原稿を聴き比べる(Gemini TTSのAI音声で生成)
Kore・中立・標準速度
同じ原稿を聴き比べる(Gemini TTSのAI音声で生成)
Puck・明るい・少し速め
同じ原稿を聴き比べる(Gemini TTSのAI音声で生成)
Charon・解説調・標準速度
同じ原稿を聴き比べる(Gemini TTSのAI音声で生成)
Achernar・柔らかい・少し遅め

Gemini APIのTTS機能のGemini 3.1 Flash TTS Previewで、同じ原稿を声質と読み方の指示が異なる4設定で生成しました。最大の特徴は2人の話者にそれぞれ別の声を割り当て、対話形式の音声を1回の生成でまとめて作れる点で、インタビュー形式のナレーションや対話コンテンツに向きます。Gemini TTSは用意された音声から選ぶ方式で、ボイスクローニングには対応していません。

OpenAI(tts-1/tts-1-hd)Gemini TTS
音声の種類9種類30種類
対応言語57(日本語含む)78(日本語含む)
複数話者の対話生成非対応対応(最大2話者)
料金tts-1: 100万文字あたり15ドル/tts-1-hd: 30ドル入力100万トークンあたり1ドル・音声出力20ドル(無料枠あり)

いずれもエンジニアがAPIを呼び出して使う前提のため、Web画面から手軽にナレーションを作りたいだけの用途では、ElevenLabsやMurfの方が導入は簡単です。自社プロダクトの音声読み上げ機能や、既存のOpenAI・Gemini契約に音声生成をまとめたい開発者向けの選択肢と捉えてください。

08.料金比較表

無料プランの範囲と、有料プランの入り口価格を横断で整理します(2026年7月時点、金額・条件は変更されることがあるため契約前に各公式サイトで確認してください)。

ツール無料プラン有料プランの入り口
ElevenLabs月10,000クレジット。商用利用は不可Starter 月6ドル〜(商用ライセンス付き)
Murf10分間の音声生成。ダウンロード・商用利用は不可Creator 月29ドル〜(年払いは実質月19ドル〜)
Descript月60分の素材・文字起こし(文字起こしは日本語非対応)Hobbyist 月24ドル〜(年払いは実質月16ドル〜)
音読さん月5,000文字。クレジット表記で商用利用も可有料プランでクレジット表記不要・利用範囲が拡大
CoeFontAI音声・ボイスチェンジャーを試用可。個人・非営利が前提Standardプラン以上でクレジット表記なしの商用利用
VOICEVOX完全無料。商用・非商用とも利用可(キャラクター別規約あり)—(有料プランなし)
A.I.VOICE—(買い切り制のため無料プランなし)キャラクターごとの買い切りライセンス

09.有名人・声優風の声を使うことの法的リスク

「有名人の声」「声優風の声」で検索する読者が一定数いますが、本人の許諾なく実在の人物の声に似た音声を作って公開・利用することは、多くのサービスの規約違反であり、法的なリスクも伴います。主な論点は次の3つです。

有名人・声優風の声を扱うときに確認したい点
  • パブリシティ権:著名人の氏名・声・肖像が持つ経済的価値を無断で利用すると、パブリシティ権の侵害になりえます
  • なりすまし・誤認のリスク:本人が発言していない内容をその人の声で生成すると、名誉毀損やステマ規制(広告であることを隠す行為)に発展することがあります。詳しくは景品表示法・ステマ規制を扱う法務チェックの記事も参照してください
  • 各サービスの規約制限:ElevenLabsをはじめ主要サービスは、著名人など悪用リスクの高い声のクローン作成を規約や技術的な仕組みで制限しています

声優風・アニメ風の声を使いたいだけであれば、なりすましのリスクがない、あらかじめ許諾された既製のキャラクターボイス(VOICEVOXの各キャラクター等)を使うのが安全です。AI音声を使ったコンテンツ制作にまつわる景品表示法・ステマ規制・著作権など周辺の法務チェックは、コンテンツ制作の法務リスクでも整理しています(パブリシティ権はこの記事の対象外です)。

10.用途別の選び方

最後に、目的別の選び方を一段細かく整理します。1つのツールにこだわらず、用途によって使い分けるのも有効です。

やりたいこと向いている選択
YouTube・広告の多言語ナレーションを作りたいElevenLabs。言語の幅とボイスクローンの精度が強み
研修動画・eラーニング教材のナレーションを量産したいMurf。スライドツールとの連携で作業を短縮できる
英語などのポッドキャスト・対談動画の編集そのものを楽にしたいDescript。文字起こしベースの編集とAI音声を1つで完結(文字起こしは日本語非対応)
個人のVTuber・配信でキャラクターボイスを使いたいVOICEVOX。無料でキャラクター性のある声が使える
継続課金せずナレーター品質の音声を使いたいA.I.VOICE。買い切りライセンスで長期利用に向く
まずは無料でカジュアルに試したい音読さんCoeFontの無料プランから
自社アプリの読み上げ機能をAPIで実装したいOpenAIGeminiのTTS API。既存のAI契約に組み込みやすい

11.よくある質問(FAQ)

AI音声生成ツールはどれがおすすめですか?

目的で変わります。多言語で高品質なボイスクローンや動画の吹き替えが必要ならElevenLabs、ナレーション動画やeラーニング教材を量産したいならMurf、文字起こしをもとにした動画・ポッドキャスト編集ごと済ませたいならDescript、無料でカジュアルに試したいなら音読さんやCoeFont・VOICEVOXのような国内ツールがおすすめです。

無料のまま商用利用できるツールはありますか?

あります。VOICEVOXは完全無料のオープンソースソフトで、キャラクターごとの利用規約を守れば商用利用も可能です。音読さんも無料プランのままYouTubeなど収益化しているチャンネルで使えますが、クレジット表記が条件になります。ElevenLabs・Murf・Descriptは無料プランに商用ライセンスが含まれないため、仕事で使うには有料プランへの加入が必要です。

自分の声をクローンして使えますか?

できます。ElevenLabs・Murf・Descriptはいずれも本人の声を学習させて複製する機能を持ちますが、どのサービスも「本人の声、または本人から明確な許諾を得た声」に限定する利用規約になっています。国内ツールではCoeFontが個人の声を登録する機能を提供しています。第三者の声を無断で複製することはどのサービスでも規約違反です。

有名人や声優風の声を作ることはできますか?

本人の許諾なしに作ることはできません。多くのサービスは著名人の声を学習させること自体を規約や技術的な仕組みで制限しています。声優風・アニメ風の声が欲しい場合は、なりすましのリスクがない、あらかじめ用意されたキャラクターボイス(VOICEVOXの各キャラクター等)を使うのがおすすめです。法的なリスクは09章で詳しく整理しています。

MurfとDescriptはどちらもAI音声を作れますが、何が違いますか?

Murfはテキストを音声に変換するナレーション制作に特化したサービスで、PowerPointやCanvaとの連携も強みです。Descriptは文字起こしをもとに動画・ポッドキャストをテキスト編集の感覚で仕上げるツールで、AI音声(Overdub)はその一機能という位置づけです。ただしDescriptの文字起こしは日本語に対応していないため、日本語音声を編集・生成する用途ではMurfが向いています。Descriptが向くのは、英語などの対応言語の動画・ポッドキャスト編集や、それらを日本語へ吹き替えたい場合です。

日本語の音声が一番自然なのはどれですか?

海外サービスの中では、2025年半ばのモデルEleven v3以降のElevenLabsが日本語の自然さと感情表現で評価されています。国内ツールでは、音声合成専用に開発されたA.I.VOICEやCoeFontのナレーター品質の高さが特徴です。用途(多言語対応が必要か、日本語ナレーションに特化してよいか)で選ぶ軸を変えるのがおすすめです。

無料ツールと有料ツールは何が違いますか?

無料ツールは文字数や生成時間の上限が低く、商用利用にクレジット表記などの条件が付くことが一般的です。有料プランは上限が広がるほか、ボイスクローンの精度向上、商用ライセンス、チーム共有、API連携など、業務利用を前提にした機能が加わります。まずは無料プランで音声の自然さを確認してから、必要な機能に応じて有料プランを検討するのがおすすめです。

OpenAIやGeminiの音声機能でも代用できますか?

用途によります。OpenAIのTTSモデルGemini APIの音声生成機能は、どちらもエンジニアがコードで呼び出す前提のAPIで、自社アプリやシステムに読み上げ機能を組み込みたい場合の選択肢になります。ただし、Web画面から手軽にナレーション音声を作りたいだけなら、ElevenLabsやMurfの方が導入は簡単です。OpenAIのカスタム音声は対象顧客限定で、Gemini TTSはボイスクローニングに対応していません。

12.音声生成AIを業務に組み込む

音声生成AIの選び方は、01章の早見表を起点に、多言語対応・動画編集との統合・商用利用条件・予算のどれを優先するかで決まります。無料ツールで試して感触を掴んでから、必要な機能に応じて有料プランへ進むのが現実的な進め方です。

とはいえ、どのツールをどの業務に組み込み、ボイスクローンの同意管理や著作権表示をどう運用するかは、事業や扱うコンテンツによって変わります。弊社では、AIをフル活用した業務の仕組みづくりを、要件整理からツールの選定・実装・運用まで伴走して支援しています。音声生成AIをコンテンツ制作にどう組み込むかでお悩みの場合は、お気軽にご相談ください。

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澤田 翔太(Shota Sawada)
この記事を書いた人

澤田 翔太

株式会社クリプタル 代表取締役

1988年生まれ、慶應義塾大学卒。創業メンバーとして関わった株式会社セールスサポートを株式会社ネオマーケティング(東証STD 4196)に売却。株式会社クリプタルでも複数の事業立ち上げと売却を経験し、2022年9月には婚活・恋愛メディア「シッテク」「婚活会議」を株式会社ベビーカレンダー(東証GRT 7363)へ売却。現在はAI業務支援事業、TANTOU事業、グロースハック支援事業、メディア事業、SEOコンサルティング事業を手がける。